「ヤコブへの手紙」公開記念イベント(3)

高橋翠氏(写真左)と横山夏子氏(同右)は、日本におけるカンテレの第一人者である、はざた雅子先生に師事されています。はざた先生は、2009年11月に開催された当協会60周年記念式典でカンテレの演奏を披露されましたので、ご記憶の会員の方も多いでしょう。

 

カンテレはフィンランドの民族楽器で、叙事詩カレワラでは、ワイナミョイネンの手によってつくられたと歌われています。5弦~39弦まであり、用途に応じて使い分けるそうです。

 

写真では高橋氏が手にしているのが39弦のコンサートカンテレ、横山氏が手にしているのが15弦のカンテレです。横山氏は、このほかに5弦のカンテレの演奏も披露して下さいました。

 

お二人はクフモ(Kuhmo)で毎年開催されるカンテレ・キャンプに参加され、研鑽を積まれたご経験をお持ちです。

 

曲目

  1. 予感/はざた雅子
  2. カレリアの丘で/フィンランド民謡
  3. ふるさと/岡野貞一
  4. SOI KUNNIAKSI KUOJAN/J.Sibelius
  5. 2つのVarssi/Soittanut Karl Karlsson, Vilhelmiina Haloner
  6. アヴェ・マリア/G.Caccini
  7. 「ヤコブへの手紙」テーマ曲(短調)
  8. Apeainen/Anu Alviola
  9. 「ヤコブへの手紙」テーマ曲(長調)

 

演奏はバラエティーに富んだ内容でした。「ふるさと」では演奏に合わせてハミングする観客もいて、序盤から会場が一体となってコンサートが進んで行きます。お二人の息はぴったりと合っていて、さらに横山氏が5弦と15弦のカンテレを一人で弾き分けたり、高橋氏が#(シャープ)のための頻繁なレバー操作をしたりと、演奏上の技巧も披露されました。

 

演奏するために曲をアレンジしなければならないことや、映画のテーマ曲を耳コピーしたことなど、苦労話になりそうなことでも、お二人は楽しそうに話されていました。カンテレが本当に好きで、演奏することがとても楽しいという気持ちが伝わってくる、気持ちの良いコンサートでした。

 

私は、カンテレの繊細さと、その中にも感じられる力強さは、ある程度は知っているつもりでした。

 

しかし、高橋氏と横山氏の二重奏は、今までとは全く別の世界を開いてくれました。

15弦と5弦のカンテレは共鳴箱も小さく音の種類も少ないのですが、それが39弦のカンテレと組み合わさると、繊細さと力強さが更に大きな広がりを持って聞こえてきました。まだカンテレの重奏を体験されたことのない方がいらっしゃいましたら、是非体験されることをお勧めしたいと思います。

 

しかし、お二人の指は、弦楽器をやっているとは思えない程に華奢で驚きました。

これも、小さな会場で間近に見たからこそ知り得たことで、大変幸運でした。

 

高橋氏より、今後開催されるカンテレコンサートの予定をお聞きしました。

  • 1月29日(土) 14:00~ CD「kantele & ocarina」発売記念コンサート
    会 場: プリミエール酒々井・文化ホール(千葉県印旛郡酒々井町)
    出 演: はざた雅子(カンテレ)、千葉稔(オカリナ)
    問合せ: 0476-96-1102(千葉)
  • 1月30日(日) 15:00~ グースリ&カンテレコンサート
    会 場: 東振サロン(東京都中央区八重洲)
    出 演: Olga Shishkina
    問合せ: 090-4720-9797(桑島)

 

はざた先生は MySpace のページもお持ちです。当協会もBlogとTwitterを始める時代ですので、当然といえば当然ですが、少々驚きました。

 

また、息の合ったお二人の、今後のご活躍にも期待いたします。