演題:「桑木資料でつむぐ北欧文化協会草創期の人々の想いとフィンランドイメージ」
桑木務先生(北欧文化協会初代会長)から譲り受けた戦前の資料をもとに、当時をたどる作業に取り組んできた。資料から見えてくる協会設立に関わった方々の活動と北欧への想いを伝えたい。
講師: 小川誉子美(横浜国立大学教授)
日本語教育学、日本語教育史が専門。
岐阜県生まれ。早稲田大学卒業後、民間シンクタンク勤務。筑波大学大学院を経て国際交流基金の派遣で、 冷戦下のブルガリアソフィア大学(1987~89年)、フィンランドヘルシンキ大学(1989~91年)で日本語講師 を務める。現在は、日本語教育と、日本語教育学や教育史を担当。
主な著書など:『欧州における戦前の日本語講座―実態と背景』(2010)風間書房
「日本におけるフィンランドの紹介ー戦後20年間の活動内容と意義」『日本とフィンランドの出会いとつながり』(2019) 大学教育出版
『蚕と戦争と日本語―欧米人の日本理解はこうして始まった』(2020)ひつじ書房
『開国前夜、日欧をつないだのは漢字だったー東西交流と日本語との出会い』
(2022)ひつじ書房
日時:2025年 5月 17日(土)19:30~21:00
開催方式:Zoomを使ったライブ方式
参加費 会員:無料、非会員:800円 (学生300円)
参加者 26名 (内非会員7名) アーカイブ視聴 3名
★アーカイブ視聴は会員のみとなっております。
下記の「宇宙樹」を拡大すると、例会の概要がご覧いただけます。
題:「独立前夜のフィンランド歌曲」
フィンランドが独立を迎える直前、19世紀末から20世紀初頭に生まれたフィンランド歌曲は、民族意識の高まりとともに独自の文化を開花させました。オスカル・メリカントやジャン・シベリウスが手がけたこれらの歌曲は、詩と旋律を通してフィンランド人のアイデンティティや郷土愛を表現し、抑圧に抗う決意を訴えました。本公演では、これらの楽曲を演奏とともに解説し、その魅力と背景を紐解きます。
講師:鈴木啓之(声楽家)
名古屋音楽大学大学院修了後、2008~2013年にフィンランド留学。フィンランド歌曲をJorma Hynninen、Marja Holopianen Tatenoに師事し、大阪国際音楽コンクール第3位受賞。「塔の乙女」日本初演や「クッレルヴォ交響曲」のソリストとして活躍。2024年にオスカル・メリカント歌曲集をリリース、「音楽現代」準推薦盤に選ばれる。
主な著書など:CD「オスカル・メリカント歌曲集」(299Music)
日時:2025年 4月 19日(土)19:30~21:00(日本時間)
開催方式:Zoomを使ったライブ方式
参加費 会員:無料、非会員:800円 (学生300円)
★アーカイブ視聴は会員のみとなっております。
参加者 28名 (内非会員5名)
下記「宇宙樹」は拡大して御覧いただけます。
演題:『私はカーリ、64歳で生まれた』
スウェーデンで養父母に育てられた聡明な女性、カーリは就職を機に、出生地がノルウェーだと知らされる。赤十字から生みの母オーセがオスロに住んでいることを知らされ、会いに行くが冷たくあしらわれる。その後、偶然のきっかけから64歳になって初めて自分の赤ちゃん時の写真と、ナチスの「レーベンスボルン(生命の泉)」計画で生まれたことを知る。ナチスはホロコーストでユダヤ人を殺りくする一方、純粋のドイツ民族とされたアーリア人増殖施設「レーベンスボルン」を国内だけでなく、占領したノルウェーにも設立した。そこではナチス親衛隊の男と現地の“選別された”女性から生まれた子どもを育て、カーリもその一人だった。彼女の自分探しは恐ろしい歴史とのかかわりに出会い、過去をとりまく悲劇と希望が壮大なドラマへと展開していく。
この実話は、共に運命に翻弄されながら懸命に生きた2世代の母親の物語でもある。恐ろしい出生の秘密にたどり着きながらも人を愛し続け、ついに幸せと安住できる『家』を見つけたカーリの物語である同時に、二重、三重の苦しみに押しつぶされたオーセの悲しい物語でもある。
(海象社ホームページより)
講師:カーリ・ロースヴァル(著者)、速水望(翻訳者/解説)
カーリ・ロースヴァル:1944年、ノルウェー生まれ。スウェーデンで養父母に育てられる。64歳になって初めてナチスの「レーベンスボルン(生命の泉)」計画で生まれたことを知る。現在はアイルランドのダブリン在住。
速水 望
ヨテボリ大学文学部北欧言語学科スウェーデン語専攻修士。 東海大学北欧学科非常勤講師、都内の語学スクールでスウェーデン語講師を務めた後、2002 年 10月~ 2016 年 3 月までスウェーデン 社会研究所にて主任スウェーデン語講師に就く。2016 年 4 月より 東京スウェーデン語学校講師。2010 年より SWEDEX 試験担当官。
主な著書:
『私はカーリ、64歳で生まれた』
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訳者著書『ニューエクスプレス スウェーデン語』(白水社)
『ニューエクスプレス プラススウェーデン語単語集』(白水社)
『ニューエクスプレス スウェーデン語単語集』(白水社)
訳書『私はカーリ、64 歳で生まれた Nowhere’s Child』(カーリ・ ロースヴァル、ナオミ・リネハン著 (海象社)
日時:2025年 3月 2日(日)19:00~20:30(日本時間)
開催方式:Zoomを使ったライブ方式
★アーカイブ視聴は会員のみとなっております。
参加費 会員:無料、非会員:800円 (学生300円)
参加者 26名 (内非会員6名) 録画視聴申込 4名 ※録画視聴は会員のみのサービスです。
下記の会報「宇宙樹」は拡大して御覧いただけます。
演題:画家ヒルマ・アフ・クリント展の「政治学」-その再評価をめぐって
ヒルマ・アフ(アーヴ)・クリント((Hilma af Klint、1862 - 1944)は、スウェーデンの画家・神秘主義者で、今日、最初期の抽象絵画の一人として評価されている。2018年 - 2019年のニューヨーク、グッゲンハイム美術館での回顧展は、同館史上最高の約60万人の来館者を記録し、その後、2本の伝記映画が公開された。この大ブームには、作家、芸術に対する評価と再評価、美術館と美術展の背景が起因していることを探る。
講師:岡部昌幸(帝京大学文学部名誉教授。現在、群馬県立近代美術館館長、荏原 畠山美術館館長、東御市梅野記念絵画館館長、日本フェノロサ学会会長。)
横浜生まれ。早稲田大学第一文学部美術史専攻、同大学院で学ぶ。帝京大学文学部名誉教授。現在、群馬県立近代美術館館長、荏原 畠山美術館館長、東御市梅野記念絵画館館長、日本フェノロサ学会会長。西洋近代および日本近代美術を専攻。リヴィジョニズムとグローバル・アート・ヒストリーの視点で、特に世紀転換期の美術や装飾美術、ジャポニスム、写真史などを研究。訳書に『エドウィン・アーノルド著 ヤポニカ』(雄松堂出版)。「スウェーデンの国民画家 カール・ラーション展」、「プーシキン美術館所蔵イタリア・バロック絵画」展、「ジャポニスムのテーブルウェア」展等100以上の展覧会の企画監修に関わる。
主な著書:
• 訳書:エドウィン・アーノルド『ヤポニカ』(雄松堂出版、2004)。
日時:2025年 2月 1日(土)19:30~21:00(日本時間)
開催方式:Zoomを使ったライブ方式
参加者 25名 (うち非会員 3名) 録画視聴申込 4名 ※録画視聴は会員のみのサービスです。
下記の会報「宇宙樹」は拡大して御覧いただけます。
演題:スウェーデン音楽文化の歴史 –スウェーデンの響きとは?–
18世紀にグスタヴ3世王が中央ヨーロッパから優秀な音楽家を招聘して自国の音楽文化の発展に尽力した時代から、スウェーデン独自の音楽文化発展させて現在に至るまでの歴史について(音楽ジャンルの中でも所謂クラシック音楽の話中心)。
講師:和田 記代(ピアニスト、一般社団法人ステーンハンマル友の会 代表理事)
桐朋学園大学卒業後、仏国立マルセイユ音楽院を経てローマのサンタ・チェチリア国立音楽院アカデミーを最優秀で修了。2004年にスウェーデン作曲家作品を紹介する演奏家団体 ステーンハンマル友の会を日本で立ち上げる。2015年より活動の拠点をスウェーデンに移し、スウェーデン音楽の演奏・研究をしている。ストックホルム在住。
主な著書:
• Naxos 7枚組CD「アルヴェーン:交響曲全集・管弦楽曲集」日本仕様版 解説(2022)
• 楽譜「ステーンハンマル:未完のチェロソナタ ト短調 断章」(Edition Kiyo Wada 2024)
日時:2025年 1月 11日(土)19:30~21:00
開催方式:Zoomを使ったライブ方式
参加費 会員:無料、非会員:800円 (学生300円)
参加者 34名 (うち非会員 4名) 録画視聴申込 5名 ※録画視聴は会員のみのサービスです。
下記の会報「宇宙樹」は拡大して御覧いただけます。