先日のトーキョー・ノーザンライツ・フェスティバル2011でプレミア上映された、ラース・フォン・トリアー監督の「アンチ・クライスト」が、早々と全国ロードショーとなっております。
ノーザンライツの時も、ぼやぼやしているうちにチケットが売り切れてしまい、今回もぼやぼやしているうちに、既に2月26日(土)から上映が開始しています。
この映画は、北欧映画(ではないかもしれませんが)としては大変珍しく、本当の意味で全国ロードショーです。東京にお住まい以外の方でも、ほとんどの場合、県庁所在地でご覧になる機会があります。 *イベント情報
トリアー監督の作品は、好き嫌いがはっきり分かれると思うのですが、私もビョークが主演のダンサー・イン・ザ・ダークと、ニコール・キッドマンが主演の「ドッグヴィル」を見て、もうこの監督の作品見るの駄目と思った一人です。名前にだってフォンが付いてるし、きっと変人に違いないなどと思いました。
しかし、先日のノーザンライツで「奇跡の海」と「5つの挑戦」を見て、少し印象が変わりました。トリアー監督は、映画作りに制約を設けると同時に、それ以外の部分では描写を徹底的に先鋭化させてゆく人なので、ある意味やり過ぎて観客が引いてしまうというわけです。
「奇跡の海」もとても感動し、場内のすすり泣きに交じって私も涙する一方で、何もここまでやらなくても主題は表現できるのでは、とも思いました。
きっと、「アンチ・クライスト」も、観ると複雑な感情がわきおこることでしょう。
皆さんも是非劇場に、足をお運びください。
©Zentropa Entertainments 2009
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